函館市上湯川町にある集合住宅の外壁落下修繕工事です。
この集合住宅は鉄筋コンクリート造で、外壁はモルタル塗りの後、塗装を施しています。
外壁モルタルの劣化によるひび割れから、雨水が浸入し、冬季にその雨水が凍り膨れ上がることで、モルタルを押し上げ、耐えきれなくなったモルタルの破片が落ちてきてしまっている状態でした。
外壁調査
足場を架けて外壁の調査に入ります。
外壁のモルタルがどの範囲で浮いているか検査します。検査棒で叩いたり、転がしたりすると、音が変化して、浮いている箇所が特定できます。
調査の結果90%以上の外壁が浮いていました。
外壁の浮いている箇所の確認が終わったら、明らかに落下しそうな箇所のモルタルを落として、左官補修を行います。
新たなモルタルを塗る前に接着剤を塗付して落下しないように仕上げていきます。
次に浮いている外壁モルタルをピンと接着剤で留める、アンカーピンニング工法を行います。
下の写真の材料を使用してモルタルが落下してこないように留め付けます。
モルタル部分と、コンクリート部分に貫通するように穴をあけ、接着剤とピンがモルタル部分とコンクリート部分に跨って接着されるようにします。
穴を削孔した後の、モルタルくずが孔内に残っているため掃除しているところです。
掃除が終わったら、エポキシ樹脂を孔内に注入します。これが接着剤となります。
注入中
エポキシ樹脂の注入が終わったら、ピンを孔内に差し込みます。
差込中
エポキシ樹脂が固まったら、塗装を塗り込んで完成です!
【完成】
今回工事した内容は落下しそうな外壁モルタルの修繕方法の一つです。
モルタルを全て剥ぎ取ってしまい、新しいモルタルを塗りつける工事もありますが、撤去したモルタルの処分費や撤去する際に大きな音が出るのであまりお勧めできません。
今回行った工事は、既存のモルタルを再度利用する方法なので、材料費を節約できます。
鉄筋コンクリート工事の修繕方法の一つとして代表的な工事です。
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