【屋根のつららがひどくて、ボードが壊れてしまっている】
亀田郡七飯大川(函館)にある施設の屋根の軒先のボード修繕と、小屋裏断熱工事です。
屋根の軒先に取付くケイ酸カルシウム板(軒天ボード)が、ボロボロになってしまっているので見てほしいと連絡があり調査に伺いました。
施設の方にお話を聞くと、2年前に軒天を交換して新しくしたそうなのですが、もうボロボロになったということでした。
調査をしてみると原因は小屋裏にありました。
【小屋裏】とは、天井と屋根の間にある空間で、この間に断熱材を設置するのが常識です。
しかしこの施設では小屋裏空間に断熱材が一切入っていませんでした。
小屋裏に断熱材が入っていなかったことから、室内の暖房による暖気が天井から屋根に伝わり、屋根を温めることによって雪が溶け、雪融け水として屋根から落ちる過程で軒先に流れてきた水がつららになることで軒天ボードを痛めてしまっている状態でした。
小屋裏の断熱材は、日射による熱を室内に入りにくくする効果と室内の暖気が室外に逃げるのを防ぐ役割を持っているため、夏季の冷房費用と冬季の暖房費用に直結します。
特に冬季の暖房費用の抑制に効果があり、室内の暖気が室外に逃げにくくなるので、室内の気温が下がるのを抑制するため、暖房稼働時間が短くなったり、温まった空気が室外ににげづらいなどの長所があります。
【軒天ボードの状態】
2年前に新しくしたとは思えないほどボロボロの状態です。
雪融け水がつららとなって軒先にへばりつくため、軒天ボードが水を吸ってしまいこのような状態になってしまいます。
この施設の屋根の面積も広いため、積もる雪の量も多く、その分雪融け水も多くなります。
【小屋裏の状態】
小屋裏には断熱材が一切入っておらず、室内からの暖気が漏れて屋根を温めてしまうことから、屋根のトタンはキッチンガスコンロの上に載るフライパン状態になってしまっているため、その上の雪はどんどん溶けます。
冬の外は寒いので、その雪融け水はどんどんつららとして成長してしまいます。
【工事開始】
ボロボロになってしまった軒天ボードを取外し、新しい軒天ボードをとりつけます。
取付けた後は、壁と軒天ボードの取合う部分にコーキングを施してから、塗装を行います。
【小屋裏断熱】
軒天ボードの交換が終わったら、小屋裏に断熱材を入れます。
今回使用する断熱材はブローイングといい、綿状になったものを吹き付けて施工します。
厚みは40㎝です。
普通の一般住宅は10㎝~20㎝なので2倍程度の厚みになります。
before
after
before
小屋裏に断熱材を吹き付けたことで、日射による熱を室内に入りにくくする効果と室内の暖気が室外に逃げるのを防ぐ役割を両方持ったことになり、暖冷房費用の節約とつららの抑制の2つの効果を発揮する工事となりました。
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